6月19日(土)、2206大講義室で「浦安キャンパス教育後援会関東地区就職懇談会」が開催された。雨の中296名の保護者が参加。コロナ禍での就職状況への関心の高さがうかがえた。会場入り口では感染症対策として、来場者の手指消毒や検温などが行われた。
教育後援会の大塚政子会長は「昨年から続くコロナ禍で、まだ規制はありますが、大学の活動も始まっております。学生たちが安心して学生生活を送れることができるように教育後援会も力を合わせて取り組みます。今日は皆さまが一番気にされている就職状況や企業の動向についてお話を聞くことができますので、ぜひ有意義な時間としてください」と挨拶した。
安井利一学長は挨拶で「新型コロナウイルス感染症のまん延防止等重点措置を受けて、4月26日(月)から授業を対面と遠隔で一週間毎に繰り返して行っております。さらに宣言の延長に伴い、7月10日(土)までこの交互授業をせざるを得なくなりました。大学教育は大学で学生と先生方が顔を合わせる中で学び取ることも多く、また学生たちが自分の力がどれだけ伸びたのかを知るためには対面授業を避けるわけにはいきません。大学では十分な感染防止策をとっていますので、学生が大学の施設を使いながら学修していくように、保護者からもお声掛けいただきたい」と話した。
明海大学では卒業生が社会でいかに活躍できるかを見据えて、実学志向の大学づくりを掲げている。その学びを実践するために、1年生の後学期から2年生まではキャリア形成科目の授業を必修としている(保健医療学部は選択科目)。早い段階から、「働くことへの意識」を持たせ、「社会人になり働く自分」をイメージすることで、将来を見据えた学生生活を送ることができる。
3年生からは、就活を見据えて目標設定し学修する「キャリアデザイン」の授業が受けられる。卒業後に家業を継いだり、大学院へ進学したりする学生の進路も考慮し、選択科目となるが、就活を視野に入れている学生は履修を勧める。この授業を履修すると、3年生の後学期から、就活コーチングスタッフがマンツーマンで学生をサポートしてくれる。進路決定までアドバイスを受けられるので「ぜひ積極的に選択するよう、1、2年生の保護者の皆さんはお子さんに勧めてもらいたい」と内苑教授。
昨年3月の段階では本学の就活は非常にスムーズな動きを見せていた。しかし、新型コロナ感染拡大の影響で、4、5月は企業の採用活動は止まってしまった。6月から少しずつ動き出したものの、その動きは鈍いものに。そして、航空、観光・旅行、ホテル業界での採用は、ほぼゼロという状況になった。そのため、自分の夢を叶える道を閉ざされてしまった学生もいたが、大学ではそんな学生に対し、じっくりと悩みや話を聞き、サポートを重ねることで、さまざまな業界や企業への就活に前向きに取り組むようアドバイス。結果、就職率93.4%、ホスピタリティ・ツーリズム学部では100%の就職率を達成した。
就活スケジュールは年ごとに状況が変わっていくが、近年は3年生の3月から就職活動がスタートとなるのが基本。しかし、就職活動が本格的に始まる前の「準備期間」が必要となり、準備も含めると、「3年生に入ったら就活が始まる」と考えた方がいいだろう。なぜなら、3年生の6月にはインターネットでは就職活動の「プレサイト」がオープンし、夏のインターンシップの募集が始まるのだ。
就業体験であるインターンシップだが、近年は採用活動の一部になっている企業もある。インターンシップから面接へ進み、3年生の1月や2月には内定が出ることもある。そのため、就活がスタートする3月には3割程度の学生がすでに内定をもらっている状況だ。インターンシップは業界を知る良い機会でもあるので、大学としては1人3社は参加するように指導している。
航空業界については、昨年から「採用無し」と表明がされていたので、志望学生には早くから別の業界を検討するように指導し、学生も方向性を見つけているという。昨年から始まったWEB面接も、オンライン授業の経験を踏まえて、学生たちもだいぶ慣れてきている。今年は昨年を超える内定率の実現を目指す。
就活で学生は採用試験や面接に落とされ続ける。大学は学生をやる気にさせようと発破をかける。「保護者の皆さんには学生を温かく見守る存在になってもらい、学生がほっとできる場を作ってもらいたい。WEB面接で就活中の交通費は減ったものの、学生はコロナ禍でアルバイトもままならないので、金銭的な援助もお願いしたい。大学と保護者が一体となって学生を支えていきましょう」
親世代の就職活動では、サービス業よりもメーカーが人気だった。しかし、現在の産業別の就業者数を見るとサービス業従事者は製造業従事者の約3倍であり、新卒でサービス業に就くのはもはや普通のことだ。また、「終身雇用」を前提としていた親世代と違い、現在の企業寿命は約24年といわれており、大卒者が働く期間が約48年と考えると、1社で職業人生を終えるのが難しくなっている。
AIの導入が各分野で広がり、職がなくなるという話もあるがどうだろう。実際に銀行の一般職は近い将来はAIに置き換わると見られている。しかし、そのAIを操作する人材が今後も必要になるので、人が担う仕事も必ず残る。
親世代の就職活動といえば、紙の情報誌の中から企業を探し、ハガキで資料請求をするのが一般的だった。現在はインターネットで就職情報サイトに登録することから始まる。企業説明会や志望企業とのやり取りもメールがほとんどだ。
昨年は、新型コロナウイルスの感染拡大によりオンライン化が加速し、企業説明会や面接もWEBで行われた。WEB面接について学生たちは、「WEBだと企業の雰囲気がわからない」「対面と違って自分の良さを伝えられるか不安」だと話す一方で、「交通費がかからない」「スケジュール管理がしやすい」などのメリットも感じているという。企業側も「今後もWEB説明会や面接を増やす」、「昨年と同等に実施する」とアンケートに答えた企業が5割を超えるという。
さらに学生の就職活動が多様化しており、ウェブサイトから企業のインターンシップに申し込み、そこから面接、内定へと進む例もある。他に、学生がプロフィールや自己PRを登録し、それを見た企業側から学生へとアプローチする「スカウティング」や、人工知能が登録学生と企業のマッチングを行う「AIマッチング」なども、まだ数は少ないが始まっているそうだ。
インターネットをいかに活用するかが就活を進めるうえで重要となる。
新型コロナが就職に与える影響について不安に思う保護者は多いだろう。コロナ前の2020年卒生の求人倍率は1.83倍であったのに対し、昨年は1.53倍、今年は1.50倍である。確かに数字は落ち込んでいるが、就職氷河期の2000年卒生は0.99倍、リーマンショック後の2011年が1.28倍だったのと比べると下げ幅は小さい。流通業や建設業の人手不足はコロナ前と変わっていない現状もあるのだ。一方、昨年度は大企業への就職希望者が増えた。近年、働きやすさを求めて、中小企業を希望する学生も増えていたのだが、コロナ禍を背景に学生の安定志向が高まったようだ。
就活中、学生は希望と不安、プレッシャーや焦りと闘っている。内定を獲得した後でも「本当にこの会社で良かったのだろうか」と悩む学生もいる。実際、内定式で同期となる人たちと会って不安になる学生がいるのだ。自分の意思を尊重してもらいたいと思いつつ、迷ったり悩んだりしたときに頼れるのは保護者なのだ。そんなときに保護者が学生を支えるサポーターになってほしい。
また、就活中は何かとお金がかかるので、金銭的、物質的に援助してあげてほしい。ただし、保護者が相談に乗ったり、アドバイスしたりしても、最終的に進路を決めるのは学生自身だということも忘れずに。
職業に必要な資格は当然だが、それ以外の資格についてはあまり重視していない。
企業が重視するのは「人格92%」「熱意74%」で、「資格9.5%」だ。資格を取るための経験やプロセスは評価するが、「資格があるから安心」という考え方はやめておいたほうがいいだろう。
鈴木/3年の夏に友人の勧めでインターンシップに参加したことです。
水沼/3年生のとき、企業からオファーがもらえるサイトに登録しました。
河田/私は1年生のとき、ツイッターで気になった社会人にダイレクトメールをして話を聞いていました。
玄永/私は3年の夏休みに友人と自己分析を始めた程度。本格的に始めたのは3年の1月です。
玄永/1年生のときからホテル志望でした。実際に気になるホテルに行き、ラウンジの雰囲気などを参考にしました。
鈴木/私も最初から不動産業界と決めていました。その中で開発に行きたいと思っていましたが、就活の中で仲介に絞りました。
河田/私の場合は、いろいろな会社の話を聞くようにしました。
出浦/私は小学生の時からCAになりたくて努力してきました。しかし、今年度の採用はなくなり、気落ちしました。でもいつか採用があるときのために、「航空業界に望まれる人材になるためには、どの業界で働くのがいいか?」という観点から絞りました。
柏谷/ファストフード店のアルバイトで培った「笑顔」です。
水沼/私はバンド活動をしていたとき、いかにしてお客さんを増やすかを考えていました。そのとき「客が来ない理由」をリサーチして、チケット価格や広報の仕方を見直しました。この経験は面接で役立ちましたね。
河田/合気道を17年続けていたので、そのことを伝えると自然と「忍耐力のある人」と思ってもらえたようです。
河田/アルバイト。面接での質問には、アルバイトでの経験を絡めて答えることができました。
出浦/私もアルバイトです。お客さんをどう喜ばせるかを考えた経験は面接に役立ちました。
柏谷/大学のキャリアサポートセンターに相談したことです。3年夏のインターンシップから秋には面接が始まったので、面接対策を一緒にしてもらえたのが助かりました。
鈴木/SPIテストの対策です。SPIの結果が合否に関わることもあるので。
河田/簿記2級を取っておけば良かった。いつか取ろうと思っていたら、コロナの影響で検定が実施されず、就活までに間に合わなかったので、早くとっておけばと思いました。
出浦/旅行です。面接で「学生時代、何が楽しかったですか?」と聞かれて困りました。オンとオフの切り替えをもっと意識すれば良かった。
柏谷/母とはよく話をしましたね。面接の練習にも、付き合ってもらいました。
出浦/自分のことは自分で決めるタイプで、親も口出ししませんでした。でも悩んでいるときは「こういう道もあるよね」と私のことを否定せず、選択肢を増やすアドバイスをしてくれました。
水沼/私は高校生から親元を離れてしまったので、親とはあまり話をしていません。でも放っておいてくれたのが良かったですね。
河田/親から「就活は100社落ちるつもりでやりなさい」とアドバイスをもらいました。そのつもりで就活に臨んだので、面接に落ちても受け止めることができたと思います。
鈴木/親はただ見守ってくれました。面接に落ちても触れずにいてくれたのは助かりました。いい報告をすると喜んでくれるので、やりがいを感じることができました。
玄永/ホテルを志望していたので、そのホテルの雰囲気を知るために実際に足を運んでいたのですが、ホテルのロビーに一緒に行ってくれたのがうれしかったです。
7月17日(土)、1年生と4年生の保護者を対象に、関東地区教育懇談会が開催され、189名の保護者が明海大学浦安キャンパスに足を運んだ。
昨年同様、入り口には自動検温機、アルコール消毒を準備し、受付にはパーテーションを設置。さらに受付ブースを学部ごとに離して設置するなど、新型コロナウイルス感染症対策を万全に行った上で開催された。会の冒頭、大塚政子教育後援会会長は、「昨年は全国をまわる地区懇談会を実施することができず、オンラインや電話などでやり取りをした保護者の方もいらっしゃいます。それでも子どもの様子を知ることができて良かったとの声をいただきました。今年は、2年ぶりに全国をまわる予定です。なるべく対面で保護者の皆さんと先生方にお話しいただく機会をつくれるように努力したい」と挨拶。
続いて登壇した安井利一学長は、「教育は目には見えないものです。お子さんが4年間ここで学んでどれだけ成長したのか、それが教育の結果です。お子さんの成長を一番に喜んでもらいたいのは、ここまで育ててくれた保護者の皆さんです。思考力、判断力といった学力の基礎力、そして社会で自分の夢をつかめる力をしっかりと育て、それを保護者の皆さんと共有できることが、われわれの最大の喜びです」と話し、教育の土台となる大学の施設について、スライドを使って紹介した。
また、大澤貴士学生支援担当課長からは、オンラインと対面をミックスした授業の実施についての説明や、昼休みなどに定期的に職員が学内を巡回して、マスクの着用など新しい生活様式の浸透を積極的にアナウンスしていることなどが報告された。新型コロナウイルス感染症拡大の影響が気になる就職活動の状況については、大田原長茂就職支援担当課長が報告。世情によって卸業や小売業、流通業の求人倍率が上がっている一方で、航空や旅行業界は軒並みダウン。しかしながら、2021年春入社の卒業生は100%に近い就職率だと説明した。また、1次、2次面接はオンラインで、最終面接は対面で実施するなど、企業側の採用活動の変化についても現状を報告。「就職活動を行う学生の支えになってあげてほしい」と保護者に呼びかけた。
個別面談会は、広い体育館に、学部・担当教員ごとにブースを設けて実施。カーテン式のパーテーションを隔てて、担当教員と保護者が向かい合い、授業の出席状況や成績について、また、新型コロナウイルス感染拡大によってストップしてしまっている留学についてなど、個々のテーマで活発なコミュニケーションが行われた。「大学では友だちとどんな様子で過ごしているのか?」「就職がまだ決まっていないが、もう少し焦らせた方がいいか?」「来年度は留学ができそうか?どの国なら可能か?」など、保護者からのさまざまな質問に、1組あたり20分程度とたっぷり時間を設け、教員が丁寧に対応。面談後には「ここまで学生一人一人のことを親身に見て、保護者に報告してくれる大学はほかにはないのでは」と、満足した様子で会場を後にする保護者が多かった。
また、別会場には授業・履修相談、学生生活相談、留学相談、就職相談などのブースを設置。より詳しく話を聞きたいという保護者の要望に応え、専任の担当者が資料などを用いて説明した。ここにも多くの保護者が立ち寄って、心配や不安を解消していた。
11/13
会場 大阪ガーデンパレス
11月13日(土)、大阪ガーデンパレスで近畿・北陸地区教育懇談会が開催された。
初めに大塚政子教育後援会会長が「昨年度は感染症拡大により地区教育懇談会を開催できませんでした。今年度も9月と10月の開催は見送られましたが、本日大阪で開催することができ、とてもうれしく思っています」と挨拶した。
続いて安井利一学長は「地区教育懇談会は普段お会いすることができない地方の保護者の皆さまから直接ご意見をいただく貴重な機会です」と挨拶した後、キャンパス内の施設をスライドで説明しながら、感染症対策についても紹介。現在は対面・遠隔の授業を並行して行っていること、また、来年度からは全面対面授業を目指すことを話した。
次に各学部の教授から、学部の授業内容や進級要件などの説明がなされた。
ホスピタリティ・ツーリズム学科の渭東史江教授は「リモート授業が長かった学生たちは、対面授業になるとこれまでの分を取り戻すかのように熱心に授業を聞いています」と話した。また、オリンピック開催時に空港でのインターンシップに参加した学生について触れ、「学んできたことを実践する経験を得たことは良かったこと」と語った。
不動産学部の中村喜久夫教授は、「宅建士の勉強をしている学生は合格後、他の面でも自信を持つようだ」と話し、資格取得のプロセスが学生の成長につながることを示した。さらに難関資格である不動産鑑定士について、その受験者の多くが社会人の中で、昨年4名の学生合格者のうち2名が不動産学部の学生であったことが伝えられた。
学生支援課の大澤貴士学生支援担当課長からは、大学の近況報告があった。新型コロナウイルスワクチンの職域接種が行われ、898名の学生が接種をしたこと、コロナ禍で学生生活に不安を抱える学生には「修学継続支援・相談室」を設置していることなどの説明があり、「一人で抱えず大学に相談するように勧めてほしい」と話した。
就職については、昨年度卒業した学生の就職率は93.4%で、前年からはポイントを下げたが、これは外国人留学生の就職率が低迷したことが大きく、日本人学生だけを見ると就職率に大きな変化はなかったとした。ホスピタリティ・ツーリズム学科と中国語学科は就職率100%を達成。現4年生の就職状況は求人倍率が1.50倍で前年は1.53倍と比べて微減。コロナにより航空業界や観光業界での採用が激減したものの、「全体ではあまり影響はなかったともいえる」と話した。
全体会後の個別相談では担当教員と保護者が真剣に話す姿が見られた。例年行われている懇親会は中止のため、面談後散会となった。
11/14
会場 ホテルアソシア静岡
11月14日(日)、2年ぶりに東海地区教育懇談会が開催された。入室前の検温や消毒など感染症対策を行いながら、19組27名の参加者が集まり懇談会がスタートした。
初めに黒田貴之教育後援会副会長が登壇し「コロナ禍の状況があり、直前まで開催を検討して今回は無事に開催することができました。私自身も明海大学出身で、娘も在籍しています。大学では設備やカリキュラム等が充実・進化してうらやましいですが、コロナ禍で学生たちがそれらを享受できないところもあり複雑な心境です。今日は皆さんの心配を解消できるような有意義な会にしたいと思います」と話した。
続いて安井利一学長が「明海大学は学生の夢の実現に向けて、学生に近く保護者にも近くがモットーです」と挨拶。学生の安全を考慮して、現在共通科目は全科目遠隔、専門科目は遠隔と対面を隔週で実施していることや、大学の施設紹介をしながら学内の感染症対策の様子も紹介。
また例年行っている全体会後の懇親会が開催できないため、各学部の教員が登壇し学部紹介を行った。さまざまな資格取得や進級要件、就職率など、それぞれの現在の状況や、目指す学生の姿などを保護者にわかりやすく説明していった。
大澤貴士学生支援担当課長からは大学の近況報告があり、入試状況では定員充足していること、大学でコロナワクチンの職域接種が実施されたこと、学生支援課が最重要として取り組んでいる年4回の授業出欠席状況調査を行っていることなどを説明。
保護者が気になっている就職については「2021年春入社対象の就職希望者に占める就職率は、93.4%と前年比4.0ポイント減ったが、外国人留学生の就職率が低迷したことが大きく、日本人学生には影響は少なかった」とし、航空・旅行業界以外のサービス業への就職も維持。中国語学科とホスピタリティ・ツーリズム学科は100%を達成したこともあげた。
求人倍率は現4年生は1.50倍となっているが、リーマンショック時よりは落ちていないことを示し、特定の業種だけではなく視野を広げることが重要と強調。コロナ禍を経たこれからの就職活動では、オンラインを使った情報収集や面接対策が課題になるとも話し「対面も戻ってきてはいるが、オンラインが無くなることはない、と言われている」と結んだ。
全体会の後は各学科教員との個別面談が行われ、時折笑顔も交えながら真剣に話を聞く姿が見られた
11/20
会場 ホテルモントレラ・スール福岡
11月20日(土)、ホテルモントレ ラ・スール福岡で、九州地区教育懇談会が開催された。現在、九州地区からは46名の学生が在籍している。
大塚政子教育後援会会長は「昨年は新型コロナウイルス感染症拡大のためにオンラインでの配信となり、保護者の皆さまにはご心配もたくさんあったと思います。今日は時間の許す限り納得できるまでお話しください」と挨拶。
安井利一学長は「明海大学に入学してくれた学生が、遠隔授業が受けられるよう全学生に5万円の設備費を支援しました。今後も保護者と大学が一緒になって学生の夢の実現を支援していきたい」と話した。さらにスライドを使って大学の施設や設備のほか、感染症対策についても紹介した。
続いて各学部の教員から授業内容や進級要件などの説明があった。
経済学部の下田直樹学部長は「現在、経済学部には1340人ほどの学生がおり、学内では一番の大所帯」と話し、「明海祭では3年生がゼミごとにプレゼン大会を行い、それぞれの研究成果を発表して優勝を競った。また、4年生の約7割が就職を決めており、12月末の卒論発表会に向けて準備している」と述べた。
ホスピタリティ・ツーリズム学部については内苑孝美学部長が説明。7年連続就職率100パーセントを達成している同学部では、観光業がコロナ禍で苦戦している中、「学生はいち早く状況を理解し、いろいろな業界に目を向けて動いてくれた結果だ」とした。また、来年度から新設される「デジタル・イノベーション メジャー」については、「ビジネスでのデジタル化の波に対応できる人材の育成を目指す」と語った。
日本語学科の田鍋桂子准教授は、近年のグローバル化により、小中学校では日本語を母語としない子どもが増えていることに触れ、「日本語教育のプロフェッショナルが求められている。学んだ専門性をボランティアなど学外で生かす活動も行うなど、日本語学科の果たす役割は大きい」と話した。
外国語学部教職課程センターの大池公紀先生からは、ここ数年着実に実績を上げている教員採用試験について説明があった。2016年は1名だった合格者が昨年は10名、今年は9名で、明海大学規模の大学としては高い数字だという。実際、「高校では『教職の明海大』という認識が広まりつつある」と述べた。
そして、大澤貴士学生支援担当課長からは、保護者の最大の関心事である就職状況を中心に、大学の近況報告があった。
全体会後は、教員と保護者による個別面談が行われ、懇談会は終了となった。
11/27
会場 ホテルロイヤルオリオン
11月27日(土)、沖縄地区教育懇談会が開催された。冒頭の挨拶で「現在、沖縄からは29名のお子さんをお預かりしています。毎年、1学年8~10名の学生が沖縄から来てくれるのですが、昨年は新型コロナウイルスの影響で県内の各高校への訪問が叶わず、志願者数が減少し寂しく感じています」と安井利一学長。「次年度以降はまた沖縄からの学生をたくさん受け入れたい」と語った。また、遠方でなかなか会うことができず、子どもを心配する親の想いを汲み、沖縄出身の学生同士での交流があること、教員には学生と近い距離でコミュニケーションをとるよう徹底させていること、学内のコロナウイルス対策など、安心材料となるような話題を提供した。
さらには、各学部の教授がスライドを使って授業内容や学修に役立つシステムや設備について説明。これについては「わが子がどのような環境で、どのようなことを学んでいるのかがよくわかった」と保護者から好評の声が届いた。また、外国語学部の高野敬三学部長からは、中国語学科に在籍する沖縄出身の学生がスピーチコンテストで全国大会に進んだといううれしいニュースも報告され、会場は明るい雰囲気に包まれた。
保護者が最も気になる就職活動の状況報告は、大澤貴士学生支援担当課長から。「2022年春入社の大卒求人倍率は1.50倍。しかしこれは全体の平均の数字で、従業員規模や業種によって大きな差があります。従業員数が5000人以上の企業だけを見ると求人倍率は0.41倍ですが、300人未満の企業ならば5.28倍。同様に、金融業は0.21倍のところ、流通業は8.12倍です」と解説。ゆえに、「一つの業種、特定の企業、企業の規模感にこだわらずに、広い視野で応募先を探すことが大切」と説明した。就職活動のスケジュールや、親としてどう子どもを見守れば良いかなどについてのアドバイスもあり、保護者は熱心にメモを取っていた。
例年行われていた懇親会は残念ながら中止となったが、2年ぶりに開催された地区教育懇談会に「沖縄まで来てもらえてありがたい」と保護者たち。次年度の開催に期待する声も聞かれ、小規模ながらも充実した会となった。
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